分野:
磁気材料
タイトル:
ナノドットアレイの形成と構造
出典:
JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 100, 074318 (2006)
概要:
 カリフォルニア大学サンディエゴ校のグループは、アルミニウムの陽極酸化を用いて直径が10~130nmで周期が20~200nmのポーラス構造をもつアルミナマスクを作製した。孔(ホール)は比較的均一で直径や周期の分散は10%程度に抑制されている。このマスクを用いて、ホールに磁性体を充填した磁気ドットアレイを試作した。
本文:
 カリフォルニア大学サンディエゴ校のグループは、アルミニウムの陽極酸化を用いて直径が10~130nmで周期が20~200nmのポーラス構造をもつアルミナマスクを作製した。孔(ホール)は比較的均一で直径や周期の分散は10%程度に抑制されている。このマスクを用いて、ホールに磁性体を充填した磁気ドットアレイを試作した。
本文:
 カリフォルニア大学サンディエゴ校のグループは、アルミニウムの陽極酸化を用いて直径が10~130nmで周期が20~200nmのポーラス構造をもつアルミナマスクを作製した。この陽極酸化は、首都大学東京の益田らが提案している2ステップ法を用いている。今回試作した孔(ホール)は均一とはいえないが、粒径分布は平均粒径=63nm,分散=6nm、周期分布は平均距離=101nm,分散=12nm程度である。最隣接のホール数も調べたところ、平均ホール数=5.97個,分散=0.18個。論文には、ホールを形成する為の実験条件などが詳細に記載されている。

 このマスクを用いて磁気ドットアレイを作製している。まず、マスクに強磁性層(Fe, Ni, FeNi)/反強磁性層(FeF2)を電子ビーム蒸着する。次に、余分な磁性膜を取り除くために、Arイオンミリングを施すが、その時の照射方向は基板垂直方向に対して45度傾ける。このミリングをうまく行うには、ホールの深さと直径の関係(アスペクト比)が重要で、直径=20nmのホール得るには深さ=120nmが必要としている。

 この論文では、陽極酸化ホールは1cm2の領域しかカバーしていないが、すでに2.5インチ径ディスク全面に形成できることが示されている(MSJ技術情報13.07の項)。今後、このような技術が広く利用されるようになると思われる。

(富士通研究所 松本幸治)