02.01

5th International Symposium on Metallic Multilayers (MML’04) が開催される。

  6月7日~11日、5th International Symposium on Metallic Multilayers (MML’04) が、米国コロラド州ボルダーのアメリカ国立標準技術局(NIST)にて開催された。参加者は約200名、ポスター講演も含めて約250件の講演が行われた。
  講演内容はスピントロニクス関連のものが中心であり、特にスピン注入に関連した報告が多く見られた。NISTのグループは、磁気抵抗の高速測定等によるスピン注入磁化反転のダイナミクスに関するいくつかの報告を行った。また、時間分解MOKEを用いた磁気構造の高速測定に関する報告もいくつかなされた。本シンポジウムでは、スピン注入磁化反転の物理の理解に焦点が置かれており、応用への具体的な報告はなかったが、得られた知識は磁化反転電流の低減などに大きく寄与すると考えられる。
  材料開発の観点ではハーフメタル材料の開発(ホイスラー合金及びマグネタイト)に関して多くの報告があった。現時点では抜群の特性を示す材料の報告はなかったが、集中的に研究が行われているので、大きく前進する可能性がある。最終講演はヨーロッパ特許局Golsによる国際特許に関する講演であり、磁性研究者の応用への意識の高さを感じさせる内容であった。
  次回は2007年にオーストラリアで行われる予定である。

(産総研 長浜 太郎)