63.03

分野:
磁気応用
タイトル:
逆磁歪効果を利用した高感度歪センサ
出典:
Yasuaki Suwa, Shigeto Agatsuma, Shuichiro Hashi, Kazushi Ishiyama, Study of strain sensor using FeSiB magnetostrictive thin film, M3-18 SMM19, Turin, Italy, September 7-9, 2009
概要:
逆磁歪効果による異方性の変化を高周波インピーダンスの変化として取り出す原理に基づき、極めて高い感度を有する歪センサが報告された。
本文:
 
磁歪薄膜にひずみを導入すると、逆磁歪効果によりその異方性が変化することを利用した歪センサはすでに提案されていたが、本研究では、磁歪薄膜に直接通電する従来手法に代えて導体層を導入することにより初期インピーダンスを低減し、また、導体層として熱膨張係数が磁歪薄膜に近いモリブデンを利用することにより磁歪膜にあらかじめ付与しておく異方性を正確に制御できたことにより、センサの感度を高めることに成功している。提案されたセンサは、幅500ミクロン、長さ4mmのFeSiB薄膜を磁歪薄膜として用い、1ターンのミアンダ型に加工したモリブデン導体を上下から挟んだ構造としている。ダイナミックレンジはそれほど広くないが、単位歪あたりのインピーダンス変化率の最大値は約1.8%/ppmが得られており、ゲージ率に換算すると18000程度となる。この感度は通常の金属ひずみゲージのゲージ率である2に比べて格段に大きく、従来のひずみゲージの応用範囲を超える新しい応用が期待される。 

(東北大学電気通信研究所 石山和志)