21.04

分野:
磁気計測
出典:
超電導コミュニケーションズ、Vol.15, No.1, 通巻79号、p.3-4, 2006年2月23日超電導情報研究会発行、http://semrl.t.u-tokyo.ac.jp/supercom/index.html
タイトル:
食品内金属異物検査装置の製品化
概要:
 豊橋技術科学大学は、アドバンスフードテック、住友電工ハイテックスとの共同で、高温超伝導SQUIDを用いた食品内金属異物検査装置を開発した。本装置は、平成14-16年度文科省都市エリア産学官連携促進事業(豊橋エリア)の助成を受けて行われたもので、ドイツやオーストラリアなどでも研究開発が行われているが、実用機の開発は世界でも初めてであると報じている。
本文:
 最近、食品の安全性への関心が多方面から論じられている。本記事によると、その中で、食品を提供する企業である製造側においては、社会に出荷された食品による事故発生に伴う回収費などを含め、その損失は数十億から数百億円と言われており、事故防止は企業の大きな関心事となっている。この状況を背景に、今回、高温超伝導SQUIDを用いた磁気センサにより食品内に混入した極微小な金属が検出できる金属異物検査装置の実用機開発に成功したものである。また、この方法は被検査物を磁石で磁化し、その残留磁化を本磁気センサで測定するものであるが、水分や温度の影響も受けず、アルミ包装の影響もないのが特徴であること、また、放射線(X線)によるイオン化の問題がないので、天然、自然志向の食品メーカーから注目されていると報じている。なお、仕様としての検出性能(参考値)は、30~50mm離れた0.3mmφのステンレスあるいは鋼球が検出できると示している。(詳細は上述の出典を参照)。

 今回、ここに紹介したように、高温超伝導SQUIDを用いた超高感度磁気センサが日常的な食品の安全性の監視役になり、人々の安全に貢献する磁気応用技術として知られることは、磁気の世界がさらに身近になることが期待される。 

(東京電機大学 理工学部電子情報工学科 内川義則)