第1回バルク軟磁性材料専門研究会

高周波磁気損失 その鍵を握る磁歪を掘り下げる

発展著しいパワーエレクトロニクス・システムの小型・高周波化を図る上で、 トランスやインダクタに用いるバルク軟磁性材料の高周波対応化と低損失化が強く求められている。スイッチング素子にSiCやGaNを用いるパワーエレクトロニクス回路の動作周波数は、数十kHzから数MHzとなっていて、軟磁性材料にはフェライトあるいはダストコアが用いられている。この周波数領域での軟磁性材料の鉄損は、ヒステリシス損失と古典渦電流損失に加えて、過剰損失(残留損失)が大きな割合を占める。最近の研究で、過剰損失の発現に磁気弾性効果が大きくかかわっていることが明らかにされつつあり、高周波で用いる軟磁性材料の設計、開発を進めるにあたっては、磁歪の計測と振る舞いの理解が重要となってくる。 そこで、本シンポジウムでは、高周波磁気損失の鍵を握る磁歪をテーマに取り上げ、磁歪の測り方から磁歪が過剰損失に与える影響、ダンピング定数との関係など、最新の研究成果を発表いただくと共に、今後のバルク軟磁性材料研究のありかたについて討議する。多くの方の参加をお待ちしています。

開催日時:
2025年11月10日(月)13:00-17:00(懇親会 17:30-19:00)
場所:
東北大学 片平キャンパス さくらホール
※ 東北大学内の駐車場は使用できません。公共交通機関をご利用ください。
参加費:
無料
懇親会:
1000円/人、当日受付にて現金支払
定員:
150名 ※定員に達し次第受付終了

参加申込:
申込フォーム
*11月4日締切
*現地会場での参加受付は行いません。事前申込をお願いいたします。
主催:
東北大学産学連携先端材料研究開発センター(MaSC)
共催:
東北大学バルク軟磁性材料研究拠点
協賛:
IEEE Mag. Soc. Tokyo Chapter,  IEEE Mag. Soc. Sendai/Sapporo Chapter
世話人:
吉田栄吉(東北大)、岡本 聡(東北大)、谷口卓也(東北大)
問い合わせ先:
東北大学 産学連携先端材料研究開発センター(MaSC)連携推進室
e-mail:masc-renkei_at_grp.tohoku.ac.jp(_at_を@へ変更してください)
TEL:022-217-3826

プログラム
座長:吉田栄吉(東北大)
13:00-13:03
開会挨拶

福山博之(東北大)
13:03-13:10
来賓挨拶「本シンポジウムへの期待」

○山口正洋(東北大)
13:10-13:40
基調講演「高周波磁気損失を掘り下げる」

○岡本 聡(東北大)
13:40-14:10
特別講演「磁歪と過剰損失の関係に基づくナノ結晶軟磁性合金の高効率化指針」

○鈴木清策(Monash大)
14:10-14:30
一般講演「軟磁性薄膜における磁化ダイナミクスと磁歪に関する研究、および軟磁性材料
における磁歪計測法の開発」

○遠藤 恭(東北大)
14:30-14:50
一般講演「鉄損における磁歪効果の理論研究」

○塚原 宙(東北大)
14:50-15:10
一般講演「軟磁性フェライトの高周波磁区ダイナミクス」

○小笠原 剛(産総研)
15:10-15:30
一般講演「高周波(MHz領域)フルヒステリシスM–H測定の開発と実測例」

○柳原英人(筑波大)
15:30-15:40
休憩(10分)

15:40-16:10
特別講演「パワエレ回路設計者からの軟磁性材料への期待」

○青木弘利(タムラ製作所)
16:10-17:00
パネルディスカッション
「パワーエレクトロニクス用バルク軟磁性材料研究のありかたを語る」

パネリスト:登壇者7名
モデレータ:谷口卓也(東北大)
17:00
閉会挨拶
17:30-19:00
懇親会 東北大学 片平キャンパス さくらホール1階で開催(立食形式)