54.01

分野:
スピンエレクトロニクス
タイトル:
磁壁のピニングポテンシャルの定量的評価に成功
出典:
Physical Review Letters 101, 256602 (2008)
概要:
 ドイツ・Konstanz大とフランス・CNRSのグループは、スピントルクによって励起される磁気渦(vortex)の振動を解析することにより、磁気渦のピニングポテンシャルを定量的評価することに成功した。
本文:
 
磁壁を用いたスピントロニクスデバイスに関する研究分野の発展は目覚ましく、メモリ、論理回路、マイクロ波発振素子などのへの応用に向けた磁壁ダイナミクスの研究が現在盛んに行われている。磁壁ダイナミクスを制御するためには、磁壁のピニングポテンシャルの詳細を評価することが必要不可欠であるが、これまで定量的なピニングポテンシャルの評価はなされてこなかった。

 ドイツ・Konstanz大とフランス・CNRSのグループは、磁気渦をピン止めしたリング状の細線(断面積25nm × 200nm)にマイクロ波電流を印加し、スピントルクによって励起される磁気渦の振動数を解析することにより、磁気渦が感じるピニングポテンシャルの定量的な評価に成功した。

 ピン止めポテンシャルが偶関数であるという仮定の下に、一次元非調和ポテンシャルを用いた解析を行った結果、ポテンシャルの中心から700nm離れた場所で調和ポテンシャル(2次関数)からのずれが1%程度であることを明らかになった。

 今後、様々な磁壁のピニングポテンシャルの評価がなされ、磁壁を用いたスピントロニクスデバイスの開発が大き磁壁を用いたスピントロニクスデバイスに関する研究分野の発展は目覚ましく、メモリ、論理回路、マイクロ波発振素子などのへの応用に向けた磁壁ダイナミクスの研究が現在盛んに行われている。磁壁ダイナミクスを制御するためには、磁壁のピニングポテンシャルの詳細を評価することが必要不可欠であるが、これまで定量的なピニングポテンシャルの評価はなされてこなかった。

 ドイツ・Konstanz大とフランス・CNRSのグループは、磁気渦をピン止めしたリング状の細線(断面積25nm × 200nm)にマイクロ波電流を印加し、スピントルクによって励起される磁気渦の振動数を解析することにより、磁気渦が感じるピニングポテンシャルの定量的な評価に成功した。

 ピン止めポテンシャルが偶関数であるという仮定の下に、一次元非調和ポテンシャルを用いた解析を行った結果、ポテンシャルの中心から700nm離れた場所で調和ポテンシャル(2次関数)からのずれが1%程度であることを明らかになった。

 今後、様々な磁壁のピニングポテンシャルの評価がなされ、磁壁を用いたスピントロニクスデバイスの開発が大きく進展することを期待する。く進展することを期待する。

(産総研・ナノテク 今村 裕志)