7.02

7.02:(第8回ナノマグネティクス専門研究会報告)

ナノレベル磁性体における磁化のダイナミクス

  2004年10月22日、日立製作所中央研究所おいて参加者31名を得て、第8回ナノマグネティクス専門研究会「ナノレベル磁性体における磁化のダイナミクス」が開催された。
 日立の早川純氏らは、MnIr交換バイアス層を有する微細スピンバルブ素子を作製し、電流分極の増大によりスピントルク効率が増大、閾値電流密度が107A/cm2に低減することを示した。さらに、導電性ナノプローブを使った微小ピラーのスピントルク磁化反転の観測についても報告した。
  富士通の秋元秀行氏らは、GMRヘッドのマグノイズをLLGシミュレーションにて解析し、バルクハウゼンノイズの原因として指摘されているFree層起因のノイズに加え, AF-Pin層間の結合が弱くなることに起因するPin層起因のノイズの存在を報告した。
  秋田大の石尾俊二氏は、垂直磁場中MFMによりFePt垂直磁化島状膜の磁化過程を観察し、微粒子サイズ・形状と磁区構造の関係や初期磁化過程が議論された。またパターン媒体や垂直記録媒体中のナノスケール保磁力分布解析法が報告された。
  東北大の安藤康夫氏は電気的、光学的測定によりNiFe薄膜パターンの才差運動を実時間領域で観測し、ダンピング定数を見積もり,Pt、Pd等の非磁性金属との積層化による α の増大効果を、非磁性層へのスピン緩和・拡散により説明した。

(九大 松山公秀、日立 五十嵐 万壽和)