58.04

分野:
磁気応用
タイトル:
第2回強磁場応用専門研究会
概要:
 2008/10/2弘前大学医学部コミュニケーションセンターにて開催、参加者は約80名であった。強磁場応用専門研究会は、今年度からスタートした日本磁気科学会との連携の窓口としての役割も担っている。この観点から、第1回研究会は本会学術講演会における共催シンポジウムとして開催し、日本磁気科学会で扱われるトピックスのいくつかを取り上げた。第2回研究会は、日本磁気科学会年次大会にて、共催セッションの形式で行なわれ、本会で扱われるトピックスの紹介を行なった。日本磁気科学会の年次大会は単一のセッションで行なわれているので、多くの参加者を得て、活発な議論が行なわれた。
本文:

1. 「固体中におけるスピン流の創出と制御」 高梨弘毅(東北大)
スピン流の概念についての基礎的な紹介ののち、その歴史的な背景について述べられ、最近の研究成果として、発表者らが行なってきたCo2MnSi/Cr/Co2MnSi積層構造での垂直通電型のGMRや垂直磁化FePt/Au/FePt膜におけるスピン注入磁化反転の観測などが紹介された。
2. 「日本磁気学会における永久磁石材料研究」 加藤宏朗(山形大)
日本磁気学会会員によって行なわれた永久磁石材料の研究から、最近のトピックスとして、交換結合ナノコンポジット磁石の概念と実験的な難しさ、Nd-Fe-B系焼結磁石におけるDy使用量削減問題、希土類遷移金属系薄膜磁石について紹介された。
3. 「磁気抵抗効果ヘッドの研究開発動向」 岩崎仁志(東芝)
トンネル型磁気抵抗効果を利用した磁気ヘッドがより微細な記録ビットの再生を可能にすること、一方で抵抗増大を避けなければならないという課題についての解説の後、ポストトンネル型磁気抵抗ヘッドの研究開発動向についての紹介があった。
4. 「医用磁性ビーズの作製と応用」 ○阿部正紀、多田大、中川貴、半田宏(東工大)
水溶液中で鉄フェライトナノ粒子を合成する反応、フェライト表面に有機分子が固定化される機構の解明、機能性分子で表面修飾された医用磁性ビーズの開発に関する解説の後、作製したビーズの抗がんハイパーサーミア、バイオスクリーニング、ドラッグデリバリーへの応用について紹介された。

(物材機構 廣田憲之)