67.01

分野:
磁気記録
タイトル:
熱アシスト記録方式に向けた記録ヘッドの基本技術を開発
出典:
日立のニュースリリース
(http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2010/02/0202a.html)
 
 
概要:
 (株)日立製作所は熱アシスト記録方式に向けた記録ヘッドの基本技術を開発し、これらの技術により作製された磁気ヘッドを用いた記録過程のシミュレーション結果から、2.5Tbit/平方インチの面記録密度で安定した記録が行えることを確認した。
本文:

 (株)日立製作所は熱アシスト記録方式に向けた記録ヘッドの基本技術を開発し、これらの技術により作製された磁気ヘッドを用いた記録過程のシミュレーション結果から、2.5Tbit/平方インチの面記録密度で安定した記録が行えることを確認し、発表した。
 これはNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「超高密度ナノビット磁気記録の研究開発(グリーンITプロジェクト)」により開発された技術である。金で形成されたナノビークと呼ばれる鳥のくちばしのような形状をした微小金属片にレーザー光を照射すると、金属表面で光の電界と金属中の自由電子が共鳴し、金属の先端に近接場光が発生する。今回開発された技術はこの近接場光を利用して熱アシスト記録を行うものである。先端の曲率半径を10 nm以下にすることで、直径20 nm以下の近接場光スポットを形成することに成功した。さらにこのナノビークを磁気記録ヘッドの先端部の極近傍に高精度に形成する製造技術を開発することで、現行の磁気ヘッドの製造プロセスをそのまま活用することを可能とし、製造コスト上昇を大幅に抑制することも実現している。この磁気ヘッドを用いて熱アシスト記録を行った場合の近接場光の形状や強度、さらには記録媒体の温度上昇による磁気特性の変化の影響などを考慮したシミュレーションにより、トラック幅約28nm、ビット長約9nmの記録を安定して行えることを確認している。これは面記録密度にすると2.5Tbit/平方インチ相当である。

 

(埼玉大学 柿崎 浩一)