20.03

分野:
磁気記録
出典:
Phys. Rev. B, 72, 172410 (2005)
 
タイトル:
室温におけるナノコンタクトプリント技術
概要:
 2005年10月19日~21日、奈良市でThe 4th international conference on nanoimprint and nanoprint technology が開催された。その中で、Nakamatsu(兵庫県立大学,講演番号20P-5-11)らは、線幅=35nmのパターンが室温で形成できることを示した。微細パターンを硬い基板に転写できる技術として期待できる。
本文:
 ナノインプリント技術は、ディスクリートトラック媒体やパターンド媒体の形成に必要不可欠な技術と考えられているが、それだけでなく、磁気デバイス作製におけるリソグラフィ限界を打破する技術と捉えることもできるので、その利用価値は非常に高いと思われる。
 上記の論文(Room-Temperature Nanocontact Printing Using Soft Template)では、Si基板上に線幅=35nmの無機SOG膜HSQ(ハイドロジェンシルセスキオキサン) パターンを簡単に形成している。その作製方法は次の通りである。(1)PMMAシート上にポリエチレンをつける、(2)マスターモールドをポリエチレンに120℃で押し付ける、(3)マスターモールドの形状がポリエチレン表面に転写させる、(4)このポリエチレン表面にHSQをスピンコートして、HSQ面をSi基板に転写する。一連の工程はこれで完了する。光学顕微鏡像によると、100mm以上の領域で均一にパターンが転写されている様子がわかる。また、線幅=35nmのラインが1μm以上にわたって形成されている。これは、弾力性のあるPMMAシート/ポリエチレン膜を中間マスタに用いたメリットといえる。
 なお、この国際会議の事務局によると、プロシーディングスの発行は中止になっており、ダイジェスト版しかない。 

(富士通研究所 松本 幸治)