66.03

分野:
磁気物理
タイトル:
バッファー層導入による高規則化L10FePt酸化物薄膜媒体の形成温度低減
出典:
‘Buffer layer for highly ordered L10 FePt-Oxide thin film media at reduced processing temperature, E. Yang, D. E. Laughlin, and J. Zhu, 11th Joint conference MMM-INTERMAG, ED-09 (2010)
 
概要:
 グラニュラ化FePt規則化合金媒体において、基板とFePt膜間にAg/酸化物のBuffer層を導入することにより、規則化温度の低減及び結晶粒の微細化(4.5nm)を行った。
本文:
 
 グラニュラ化FePt規則化合金媒体に関し、カーネギーメロン大のE. Yang, D. E. Laughlin, J. Zhu教授らの研究グループは、MgO下地層に、Agと1nmのOxideを組合せたBuffer層を形成した後にFePt-SiO2を400℃で加熱しながら積層することにより結晶粒径の微細化に成功した。透過電子顕微鏡(TEM)観察により、平均粒径は4.5nm、その分散が1nmであることを確認している。このような微細化が可能になるメカニズムとしては、Buffer層のAgが極薄のOxideを通して、FePt結晶粒の間に入り込むことにより、微細化が生じると考えている。余ったAgは膜表面に析出するが、これはWipe offすれば除去できる。また、これらのFePt媒体は、結晶粒径が小さいにもかかわらず、ガラス基板上に形成したものは保磁力21kOe, Si基板上でも18kOeを示している。
 本学会(11th Joint conference MMM-INTERMAG)では、多数の研究グループからグラニュラ化FePt規則化合金媒体に関する発表が行われた。その殆どが、グラニュラ化を促進させる添加物、下地層、加熱方法等の観点から媒体の特性を向上した旨の報告で、J. Zhu教授らのグループが、規則化を保ちながら最も微細化が進んだ媒体を報告していた。 
 

(日立製作所 廣常朱美)