13.04

分野:
磁気物理
タイトル:
モスクワ国際磁気シンポジウムが開催される
概要:
 第3回モスクワ国際磁気シンポジウム(MISM)が開催された.ナノマグネティズムや磁性半導体,高周波磁気特性や磁性フォトニクスなど,理論・材料・応用の広範な領域で最新の研究成果が報告された.
本文:
 
2005年6月25日から30日の期間,モスクワ大学において,第3回モスクワ国際磁気シンポジウム(Moscow International Symposium on Magnetism:MISM)が開催された (http://mism.magn.ru/).本シンポジウムは,モスクワ大学250周年も記念して行われ,ロシア国内外から約700名の参加があった.日本からも約20名の参加があった.
  会議全体で8件の基調講演があった.このうち日本からは,山口正洋氏(東北大)による高周波磁性材料と応用に関する講演と,秋永広幸氏(産総研)によるカーボンナノチューブを用いたMFMに関する講演があった.日本からの招待講演では,ナノマグネティズム関係4件,スピントロニクス関係2件,磁性半導体関係1件,磁気光学関係1件,バイオマグネティクス関係1件,マイクロマグネティクス関係1件の発表があった.
  全体を通じて,ナノ磁性材料関係やスピントロニクス,磁性半導体,高周波磁気,マイクロ磁気などの分野で多くの論文発表があった.特に磁気光学関係では,磁性フォトニック結晶に関する報告や,線形・非線型磁気光学に関する口頭発表,ポスター発表が多かった.磁性フォトニック結晶に関するセッションは,昨年末にボストンで開催されたMRSに引き続き最近の成果発表が行われたもので,継続して来年6月に千葉で開催されるMORIS2006ワークショップでもまとまったセッションとしての企画が計画されている.
  前回のMISMは2002年に約400名の参加で行われたが,今回は大幅な参加者の増加があった(特にロシア国外からの参加者が急増していた).MISMはロシアの磁気に関する最大級の国際会議として定着してきている感があり,次回は2008年の開催予定である.今回の日本からの参加者は,VISA取得に関してぎりぎりまで調整を必要とする場合もあったが,次回のMISMはより円滑な処理が行われることが望まれる.

(豊橋技術科学大学 井上 光輝)