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第8回ナノバイオ磁気工学専門研究会報告
日 時:2004年9月9日(木)13:30〜16:00
場 所:東京工業大学大岡山キャンパス
参加者:39名

講演内容:
  1. 「金を表面に付着させた磁性酸化鉄ナノ粒子の合成と生体分子の吸着への応用」
    山本孝夫(阪大)

      直径20 nm程度の磁性酸化鉄粒子の表面に、5 nm程度の金粒子を多数付着させた複合ナノ粒子を、水中で放射線や超音波を利用して合成し、この粒子の金とSH基との強い結合を利用して、生体活性物質である含硫アミノ酸やペプチドなどを選択的に吸着し、磁気分離できるという実験結果を紹介した。

  2. 「磁性ビーズを用いた細胞組織の再構築と移植への応用」
    本多裕之(名大)

      脂質に包埋したナノスケールの磁性ビーズを貪食させた細胞を、外部磁場を印加してシート状にすることにより、他の細胞と重層化でき、細胞シートとしてハンドリングできる。これを磁気組織工学(Magnetic-Tissue Engineering, MAG−TE)と呼び、形成した組織を磁力で剥がし、運搬・移植して移植医療に応用する方法を検討した。

今回の研究会では、磁性微粒子の生体分子への応用と、再生医療への応用に関する講演を行った。特に、再生医療への応用については、外部磁場により、磁性微粒子を含む細胞組織の移植部位への配置を正確に行うことができる利点がある。また、日本発信の研究であるので、更なる発展と研究者数の増加を期待したい。両講演とも、多くの質問があり出席者の関心が高いことを示した。
(東工大 阿部正紀、理研 野田紘憙)