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第8回 初等磁気工学講座報告
 初等磁気工学講座が7月14日(月)に高輪和橿館(東京都港区)で開催された。
  本講座は、1.磁気の勉強をスタートしたばかりの学部学生・社会人に対し始めの一歩として、2.磁気物理・工学に数年携わった大学院生・民間の研究者等に対し頭の中で「磁気」という学問を再整理する提供場所として、このような趣旨のもと毎年、ほぼ同じ時期に開かれてきた。今年度で8回目を迎え、参加者は43名(昨年度は37名)であった。
  講師は一昨年、昨年に引き続き、近桂一郎氏(早大)にお願いした。講義は、近氏が昨年書き下ろしたものを一部刷新したものを使用し進められた。その内容は、1.磁気に関する量とその単位、2.磁化とその測定、3.磁気異方性とその応用といった3本の柱で構成され、そのような磁気工学の基礎のエッセンスを丁寧かつ平易に講義していただいた。
  演習では、実際の測定データを使用して飽和磁化、保磁力、反磁界係数、磁気異方性エネルギー、原子磁気モーメントなどを系統的に解析・計算させ、近氏とともにオーガナイザも受講者の指導にあたった。
  本講座は、昨年のアンケート結果を配慮し、7月の半ばに開催された。その結果、受講者数も6名ほど増えた。加えて、博士課程の学生4名、入社後の平均年数が8.5年と、ここ数年における調査結果を通じ、受講者の平均年齢が最も高くなることがわかった。この傾向は、「上司や指導教官からの推薦による参加者」と「自主的な参加者」がほぼ同程度の人数という結果を反映しているものと考えられる。更に、当日の質問時間が充分に確保できなかったことにより、予定の終了時間18時をオーバし、19時頃まで質問する受講者が見られた。このような様子と受講者から回収したアンケートのご意見・ご要望を踏まえ、ますますより多くの方に参加していただける講座にしていきたい。
  最後に、お忙しい中お時間をさいて講義していただいた近桂一郎氏に紙面をお借りして感謝いたします。

(長崎大 中野正基)